2015年9月12日(土) 栃木県医師会准看護師研修会
平成27年9月12日(土)、宇都宮市コンセーレ「アイリスホール」で開催された「栃木県医師会准看護師研修会」に参加してきました。
講演1
「職場コミュニケーション、効き方、話し方のちょっとしたコツ。」
有限会社「エファ」認定トレーナー 小林三曜子 先生
~講演内容~
「職場における接遇、マナーについてー相手の気持ちに配慮する」
1、私たちの心理には会話において次のような要望が含まれている
〈三望心理〉見てほしい、聞いてほしい、わかってほしい
〈三ない心理〉見てくれない、聞いてくれない、わかってくれない
2、一人一人に配慮すること
笑顔、アイコンタクト、声をかける、感謝する、語メル、励ます、軽いボディータッチ
3、話をよく聞く
〈アクティブリスニング〉
前傾姿勢、笑顔、うなずき、相ずち、質問
〈ネガティブリスニング〉
無反応、腕組み、足組み、あくび、思いこみ
クレームの70%が「話を聞いてくれない」という不満
4、話を理解するための情報収集
いつ、どこで、誰が、何を、なぜ、どのように、いくら?
それで、それから、というと?などの言葉を多用すること
「オウム返し」という方法 相手のいった言葉を繰り返す、復唱
仕事で復唱すると「私のいったことが相手に伝わった」という気持ちにさせることが出来る、など
~感 想~
先生のお話には、同じ仕事を長くしていると周りの人も、その時その場所で何をするかなどはわかっているため、言葉が短縮されたり、あの人はやってくれる、あの人に聞くと何でも結果を出してくれるなどの思いを抱くことがありますが、それはそれで人材育成にはマイナスになることがあるというのです。
まだ経験の浅い新人の先入観のない考えを引き出すことで、自分から考える力を養う。あえて答えを出さずに考えさせること。そして出てきた答えを尊重すること。先輩方が何を求めているかを伝えることは以外に難しく、どれだけ細かく説明してもよいという事でした。
コミュニケーションは厳密に観察するほどに難しさに気がつくものです。講演では一つの言葉からイメージする図を皆が用紙に書いてみて比較し、そのバリエーションを改めて確認することで、言葉の曖昧さと、受け取る人にとってのイメージの違いが明確になるという課題を行い、その認識を新たにしました。
わかってもらえているはず、それは思い込みにすぎず、意思を伝えるという難しさを改めて知ることで、慣れ親しんだ人とのコミュニケーションにも、より丁寧なやりとりをしなくてはと思います。
講演2
「在宅医療と看取り、小児から高齢者まで」
ひばりクリニック院長 認定特定非営利活動法人うりずん 高橋昭彦 先生
~講演内容~
・地域で普通に暮らすということ
日常の行動をいつもと同じように過ごせること。しかし歳をとったり病気になるとそれが繰り返せなくなる。
・かかりつけ医として在宅医として
急性期の対応、慢性期の対応、予防、会のご相談、調整、在宅のケアまで行う。
・在宅医療を取り巻く状況
日本人はどんな病気で亡くなっているのか
1、ガン 2、心臓病 3、肺炎 4、脳血管疾患
在宅死は12%、終末期に必要なサービスとは「私はここにいます(Being)」が大切。
・地域連携
現在はどこで亡くなるのかが問題となっている。
・生と死に向き合う
幾つかの症例紹介
・自宅での子供の看取り
ある症例紹介、今日1日を大切に。
・今、地域で起きていること
身寄りの薄い(ない)人が増えている。お金がない人が増えている。生活保護は最後のセイフティーネットだが、
行き場がない人が増えている。病院や施設は保証人がないとなかなか受け入れてくれない。
でも本当は、ケア(医療、看護)は、誰のためにあるのか、そこを考えて動きたい。
~感 想~
私たちができることとしては常に準備しておくことが大切だと教えられました。食べられなくなったら最後はどこで過ごしたいですかと本人に聞く。何かあったら救急車ではなく、訪問看護と在宅医を確保、まずその連絡をする。すべての関係職種に本人の意思を統一しておく。希望が聞けない時は、本人ならどうしたいか思い描く。私たち一人一人もどうしたいか、元気な時から話し合っておく。
普段から「死」の話題を避けるのではなく、さりげなく共有しておくことが必要であるということでした。
3西 神山典子 4西 津野雄子